Deno本体の最新情報

Deno v1.8.0がリリースされました

Deno v1.8.0がリリースされました。

magurotunaさんによるDeno v1.8.0のまとめが公開されていますので、よろしければそちらも参照ください。

主な変更点:

  • WebGPUがサポートされました(experimental)
  • ICUサポートが追加されました。
  • テストカバレッジの収集と集計が個別のコマンドに分離されました(収集はdeno test --coverage、集計はdeno coverageコマンドで行います)
  • lcov形式でのカバレッジの集計がサポートされました。
  • Import maps/Deno.permissions/Deno.link/Deno.symlink/deno lspが安定化されました(--unstableオプションが不要になった)
  • リモートモジュールをダウンロードする際に、Authorizationヘッダにトークンを設定できるようになりました(DENO_AUTH_TOKENS)
  • テストコード中でDeno.exit()の呼び出しがチェックされるようになりました(exitサニタイザ)
  • Deno.metrics()で収集できる情報がより詳細化されました(--unstableを付与したときのみ)
  • deno fmtでJSONファイルのフォーマットがサポートされました。
  • Deno.emitでIIFE形式の出力サポートされました。
  • TypeScriptが4.2にアップグレードされました。

deno_std v0.89.0がリリース

Deno v1.8.0のリリースに合わせ、deno_stdのv0.89.0がリリースされました。

std/nodeへの機能追加などに加え、std/io/streamsモジュールに破壊的変更が加わっています。

主な変更点:

  • io/streams: readableStreamFromAsyncIterator()が削除され、代わりにreadableStreamFromIterable()が追加されました。
  • node: constantsモジュールが追加されました。
  • node/crypto: createHash()関数が実装されました。
  • node: process.hrtime()が実装されました。
  • node/fs: truncate/truncateSyncが実装されました。
  • node/util: callbackify/promisify/typesが公開されました。
  • node/events: require('events').EventEmitterundefinedになる問題が修正されました。
  • node: requireでshebangの書かれたJSファイルを読めるようになりました。
  • node: process.argvProxyから配列へ変更されました。

https://github.com/denoland/deno_std/pull/780

サードパーティモジュールなどの最新情報

ts_morphがDenoをサポート

ts_morphにDenoのサポートが追加されました。

ts_morphはTypeScriptのコンパイラAPIのラッパライブラリです。


vnoがVue 3をサポート

vnoにVue 3のサポートが追加されました。

vno.config.json"vue": 3の設定を記述すると、Vue 3が使用できるようになります。


elsaの開発が再開されました

elsaはQuickJSとGoをベースにしたTypeScript/JavaScriptランタイムです。

ここ数ヶ月程開発が若干停滞している状況でしたが、先週より徐々に開発が再開されています。

詳しくはこちらのGitHub issueを参照ください。


x/database/sql

データベースドライバの共通インターフェースを定めることを目的として、有志によりx/database/sqlの仕様の策定が始まりました。

DenoでGoのdatabase/sqlに相当するパッケージを提供する試みのようです。


https://github.com/jeremyBanks/database/blob/0.1.0-dev/docs/rfcs/0003-initial.md