Deno本体の最新情報

Deno v1.9.0がリリース

Deno v1.9.0がリリースされました。このリリースでは、様々な機能の追加やパフォーマンスチューニングなどが実施されています。

また、magurotunaさんによるDeno v1.9.0の解説記事が公開されています。

変更点:

  • Deno本体にネイティブのHTTP/2サーバの実装が組み込まれた
  • Deno内部のJavaScriptとRust間のメッセージングの仕組みが改善され、最大で98%程のパフォーマンス向上が実現された
  • BLOB URLやData URLがサポートされた
  • deno lspのimport補完が向上した
  • deno lspでtextDocument/foldingRange及びtextDocument/selectionRangeが実装された
  • --allow-read--allow-netなどと同様、--allow-env--allow-runで許可リストを指定できるようになった
  • deno runコマンドで--promptオプションがサポートされ、対話的に権限を与えられるようになった
  • Deno.fstat(Sync)/ftruncate(Sync)が安定化された
  • Deno.Filestat(Sync)/truncate(Sync)メソッドが追加された
  • Deno.Buffer/readAll(Sync)/writeAll(Sync)/iter(Sync)が非推奨化された
    • これらのAPIはv2.0で削除される予定です
    • これらのAPIはdeno_std/ioに移動されています
  • Deno.memoryUsage()が実装された(unstable)
  • TypeScriptのuseDefineForClassFieldsオプションが有効化された

deno_std v0.93.0がリリース

Deno v1.9.0のリリースに合わせて、deno_std v0.93.0がリリースされました。

変更点:

  • io/util: Deno v1.9.0でのDeno.iterの非推奨化に合わせて、io/utilにiterが追加された
  • node/fs: fdatasync/fsync/ftuncate/futimesが実装された

https://github.com/denoland/deno_std/pull/850

サードパーティモジュールなどの最新情報

Oak v7.0.0及びv7.1.0のリリース

DenoのWebフレームワークであるOakのv7.0.0及びv7.1.0がリリースされました。

主な変更点:

  • Deno v1.9で実装されたネイティブHTTPサーバがサポートされた
  • Deno Deployのサポート
  • context.stateapp.stateから深いコピーが行われるようになった
  • ETagサポートが追加された

Servest v1.3.0がリリース

Servest v1.3.0がリリースされました。こちらもDeno v1.9.0のリリースに合わせて、ネイティブHTTPサーバのサポートが追加されています。


https://github.com/keroxp/servest/releases/tag/v1.3.0

esbuildがDenoへの実験的サポートを追加

まだ実験的ではありますが、esbuildでDenoのサポートが追加されました。

それに合わせて、esbuildがdeno.land/xで公開されています。