Deno v1.12.0のリリース
Deno v1.12.0がリリースされました。
変更点:
- MessageChannelとMessagePortがサポートされました
Deno
名前空間のObject.freeze
による凍結が解除され、configurable
になりました- WebAssembly.instantiateStreamingがサポートされました
tsconfig.json
やDeno.emit
でtypes
オプションがサポートされました/// <reference types="..." />
がサポートされましたSharedArrayBuffer
のworker間での共有がサポートされました- SubtleCrypto.generateKeyとSubtleCrypto.sign、SubtleCrypto.verifyがサポートされました
Deno.createHttpClient
でproxy
オプションがサポートされました- ネイティブHTTPサーバでWebSocketがサポートされました (
Deno.upgradeWebSocket
) - Denoのデバッグ機能(
--inspect/--inspect-brk
)が改善され、コンソールへの出力がDevToolsとターミナルの両方に出力されるようになりました deno lsp
のtextDocument/hover
メソッドで依存モジュールの情報を表示できるようになりました- REPLの補完の挙動が改善されました
- REPLでimport宣言がサポートされました
- REPLでTypeScriptがサポートされました
- REPLなどで
Event
やRequest
などのクラスのprototype
を評価しようとすると、プロセスがクラッシュする問題が修正されました deno test
で--shuffle
と--fail-fast=<N>
オプションがサポートされましたDedicatedWorkerGlobalScope
のイベントハンドラが仕様通りに動作するように修正されましたDeno.ppid
とDeno.memoryUsage
がstableになりましたconsole.table
の出力が改善されました- fetch APIでユーザが指定したHOSTヘッダが無視されるようになりました
- fetch APIでOPTIONSリクエストを送信したときに、レスポンスボディが設定されるように修正されました
- performance APIのWeb標準との互換性が向上しました
SignalStream#dispose
を呼んだ後にもSignalStream#then
で登録したコールバックが呼ばれてしまう問題が修正されましたDeno.copy
が非推奨化されました- 循環依存の関係にある複数のモジュールを平行で動的importすると、プロセスがクラッシュする問題が修正されました
- https://github.com/denoland/deno/releases/tag/v1.12.0
- https://deno.com/blog/v1.12
- Deno 1.12.0 がリリースされたので新機能や変更点の紹介
deno_std v0.101.0のリリース
deno_stdのv0.101.0がリリースされました。
このリリースにはいくつかの破壊的変更が含まれています。
変更点:
- encoding/hex:
encodedLen
,encodeToString
,decodedLen
,decodeString
が削除され、errInvalidByte
とerrLength
が非公開になりました (破壊的変更) - mime/multipart:
MultipartReader#readForm
の戻り値であるMultipartFormData
の各メソッドが配列を返却するように変更されました。それに合わせて、file
とvalue
メソッドがそれぞれfiles
とvalues
にリネームされています (破壊的変更) - uuid/v4:
generate
関数が非推奨化されました (Web Crypto APIが実装されたため) - uuid/v5: Web Crypto APIの実装に合わせ、
generate
関数のシグネチャが変更されました (破壊的変更) - async:
deadline
関数とdebounce
関数が追加されました - encoding/toml: 不適切な形式の文字列が適切に取り扱われるよう修正されました
- encoding/toml:
stringify
で複数の型が混在した配列が適切にシリアライズされない問題が修正されました - encoding/toml: 不適切な空白文字が含まれていた際に、例外が投げられるように修正されました
- hash: BLAKE3ハッシュ関数がサポートされました
- http/cookie: Domain属性に不適切な形式の値が設定されていないかチェックされるようになりました
- http/cookie:
deleteCookie
でPath属性とDomain属性の指定がサポートされました - http/cookie:
setCookie
でmaxAge
オプションに0
を指定するとエラーが発生する問題が修正されました - io/bufio:
readLines
関数で、EOFに達した際に余分な空文字列がyield
される問題が修正されました - io/util: Deno v1.12.0における
Deno.copy
の非推奨化に合わせ、copy
関数が追加されました - io/streams:
writableStreamFromWriter
にautoClose
オプションが追加され、ストリームが閉じた際にWriter
も自動で閉じるかを制御できるようになりました - node/module:
createRequire
に不正なURLを指定した際のエラーメッセージが親切になりました - path/glob:
?
で任意の文字へのマッチがサポートされました - testing/asserts:
fail
の戻り値の型がnever
に変更されました
https://github.com/denoland/deno_std/releases/tag/0.101.0
wpt.fyiにDenoが掲載
wpt.fyiにDenoが掲載されました。
このサイトでは、ブラウザなどの各プラットフォームにおけるweb platform testsへの準拠度を確認することが出来ます。
deno-unknownutil v1.0.0のリリース
deno-unknownutil
はDenoでunknown
型を取り扱うためのユーティリティです。
denops.vimのプラグイン開発など、unknown
型を頻繁に取り扱う必要があるケースにおいて便利そうです。