Deno v1.15.3

Deno v1.15.3がリリースされました。

このリリースはバグ修正がメインです。

変更点:

  • TLS接続関連のAPIで発生することのあるプロセスのハングや大きなデータの書き込みがうまくいかない問題などが修正されました
  • Deno.emitalready borrowed: BorrowMutErrorが発生する問題が修正されました
  • globalThis経由でFormDataなどのWeb APIを参照しようとすると型エラーが発生する問題が修正されました

など


https://github.com/denoland/deno/releases/tag/v1.15.3

deno_std v0.113.0

deno_std v0.113.0がリリースされました。

変更点:

  • collections: runningReduceに渡すreducer関数にcurrentIndexが渡されるようになりました

  • testing/asserts: assertIsErrorが追加されました

  • node/module: require()node:プレフィックスがサポートされました

    const EventEmitter = require("node:events");
    
  • node/module: Common JSモジュールの中でimport/exportを使用した際の警告メッセージが親切になりました

  • node/url: url.urlToHttpOptionsが実装されました

  • node/os: os.archの返却値がNode.jsに一致するように修正されました

  • node/events: onemitメソッドを非EventEmitterオブジェクトに束縛して実行できるようになりました

  • http/file_server: ファイル一覧ページでパンくずリストが表示されるようになりました

  • http/file_server: ファイル名に%記号などが含まれている場合、そのファイルに適切にアクセスできない問題が修正されました

  • http/file_server: 200や206以外のレスポンスを返却する際に生じるリソースリークが修正されました

  • http/file_server: エラーログに色がつくようになりました

  • async/tee: tee関数から返却されたイテレータのnextメソッドを平行で複数回呼ぶと、正しい値が返却されなくなる問題が修正されました

  • crypto: crypto.subtle.digestalgorithm.lengthが無視される問題が修正されました


https://github.com/denoland/deno_std/releases/tag/0.113.0

Deno Deploy Beta 3

Deno DeployのBeta 3がリリースされました。

このリリースでは、Deno.connectなどのAPIやプレイグランド、GitHub Organizationのサポートが追加されています。

また、GAリリースは2021年の第4四半期に予定されています。

次のリリースではキャッシュ機能やCLIとの相互運用性の強化などが実施される予定のようです。

変更点:

  • Deno.connectDeno.connectTlsがサポートされました
  • Deno.resolveDnsがサポートされました
  • URLPatternがサポートされました
  • プレイグラウンドがサポートされました
    • オンラインエディタ上でコードを編集し、それを直接Deno Deploy上で実行できます
    • https://embed.deno.com/ 経由で<iframe>を使ってパブリックプレイグラウンド上のコードを埋め込めます
  • Organizationのサポート

https://deno.com/blog/deploy-beta3/

esm.sh v55

esm.sh v55がリリースされました。

変更点:

  • プレイグラウンドが実装されました (https://esm.sh/?playground)

  • Web Workerのサポート (現時点ではDenoから利用しようとするとエラーが発生してしまうようです (https://github.com/alephjs/esm.sh/issues/198))

    import EditorWorker from "https://esm.sh/monaco-editor@0.29.1/esm/vs/editor/editor.worker?worker";
    const worker = new EditorWorker();
    

https://github.com/alephjs/esm.sh/releases/tag/v55

Drash v2.0.0

DenoのWebフレームワークであるDrashのv2.0.0がリリースされました。

主な変更点:

  • 内部実装がネイティブHTTPサーバ(Deno.serveHttp)を使用するように変更されました
  • HttpExceptionsなどのネームスペースが削除されています (例: v1におけるDrash.Http.Resourceはv2ではDrash.Resourceとして参照します)
  • MiddlewareServiceに改称されています
  • Resourceクラスでrequestとresponseを参照する際はthisではなくメソッドの引数で受け取るように変更されています

など


https://github.com/drashland/drash/releases/tag/v2.0.0