Deno v1.36.2
Deno v1.36.2がリリースされました。
Deno KV
キーに有効期限を設定できるようになりました。
Deno.Kv#set
などのexpireIn
オプションを指定することで、ミリ秒単位で対象のキーの生存期間を指定できます。
const db = await Deno.openKv();
await db.set(["key"], "value", { expireIn: 30 * 1000 }); // 最低でも30秒後に削除されます。
FFI
FFI関連のAPIをより型安全に扱えるように型定義が改善されています。
- Deno.PointerObjectの型定義が公開されています。
- Deno.PointerValueがGenerics型に変更されています。
など
その他の変更点(バグ修正など)
- Denoで以下のエラーが発生する問題が修正されています。(古いバージョンのdeno_cacheで作成したキャッシュを最新のDenoで読もうとした際に発生していたようです)
error: missing field `now` at line x column y
- Deno.listenTlsに不正な証明書または秘密鍵が指定されると、プロセスがパニックする問題が修正されました。
deno lsp
: auto importの実行時にdeno.json
のfmt
の設定が効くように挙動が改善されています。deno test
: JUnitレポーターでfilename
/line
/col
が出力されるように改善されました。deno.json
:vendor: true
が指定された際に、vendor
ディレクトリからの直接のimport
が無効化されました。(二重に依存関係がダウンロードされてしまったりする問題などを防止するため)node:os
: WindowsでuserInfo()
が利用出来ない問題が修正されています。navigator.userAgent
がWorker
内で利用できない問題が修正されました。
Deno v1.36.3
Deno v1.36.3がリリースされました。
v1.36.2でdeno lint
を実行した際に、async
関数に対してno-await-in-sync-fn
ルールのエラーが起こることのある問題が修正されています。
また、URL.canParse
の型定義も追加されています。
Deno本体での.env
のサポートについて
Deno本体に--env
というオプションを追加するPRが作成されています。
このオプションに.env
ファイルへのパスを指定すると、Denoが自動でそれを読み込んで環境変数を設定してくれるようです。
この機能がリリースされるかどうかはまだわからないものの、Deno v1.37のマイルストーンに含まれているため、Deno v1.37のリリースとともに入る可能性があるかもしれません。
SimpleWebAuthnでDenoがサポート
SimpleWebAuthn v8.0.0がリリースされています。
このリリースではDenoの公式サポートが追加されています。