Deno v1.37.1

Deno v1.37.1がリリースされました。

deno lsp

現在のファイルの全依存モジュールをキャッシュするQuickFixアクションが実装されています。(Cache all dependencies of this module.)

また、deno lspでリモートのImport mapsのサポートも追加されています。

deno test

Deno.testDeno.TestContext.stepなどによるテストケースの登録がDeno v1.37から2倍近くまで高速化されています。

deno jupyter: Deno.jupyter.broadcastが追加 (unstable)

Denoからdisplay_dataupdate_display_dataメッセージを送信するためのメソッドのようです。


Deno KV

Deno.Kv#enqueuedelayオプションに設定できる最大値が30日まで増加されました。

Node.js互換性

  • node:crypto: randomFillSync()ArrayBufferなどを渡すと、TypeErrorが発生する問題が修正されています。
  • package.json: exportsフィールドがnullだった場合、プロセスがパニックする問題が修正されています。

deno_std v0.203.0

deno_std v0.203.0がリリースされました。

std/ioが非推奨化

std/ioDeno.ReaderDeno.Writerベースの機能が提供されていたため、非推奨化されました。

std/encoding: encode/decodeが非推奨化

std/encodingの各モジュールで提供されていたencodedecodeが非推奨化されています。今後は、以下の関数への移行が推奨されます。

  • std/encoding/ascii85.ts: encodeAscii85/decodeAscii85
  • std/encoding/base32.ts: encodeBase32/decodeBase32
  • std/encoding/base58.ts: encodeBase58/decodeBase58
  • std/encoding/base64.ts: encodeBase64/decodeBase64
  • std/encoding/base64url.ts: encodeBase64Url/decodeBase64Url
  • std/encoding/hex.ts: encodeHex/decodeHex

std/front_matter

他のモジュールとの一貫性の向上のため、以下の各ファイルで提供されていたdefault exportが非推奨化されました。

  • std/front_matter/any.ts
  • std/front_matter/json.ts
  • std/front_matter/toml.ts
  • std/front_matter/yaml.ts

std/collections - 一部関数の引数がArrayからReadonlyArrayへ変更

以下の各関数の引数がArrayではなくReadonlyArrayを受け取るように修正されています。(std/collectionsの他の関数との一貫性の向上が目的)

std/semver/parse.ts - prereleaseのパースに関するバグの修正

prereleaseが数字で始まり かつ 数字で終わる場合にパース結果が意図しないものになる問題が修正されています。

import { parse } from "https://deno.land/std@0.203.0/semver/parse.ts";

const semver = parse("1.0.0-alpha.1b3");
console.info(semver.prerelease);
// v0.202.0: `[ "alpha", 1 ]`
// v0.203.0: `[ "alpha", "1b3" ]`

denoland/deno-astro-adapter

元々、Astroのリポジトリ内で開発されていた@astrojs/denoパッケージがdenolandオーガニゼーションへ移管されたようです。

Remove the deno adapter (withastro/astro#8559)

今後は以下のリポジトリで開発が行われていくようです。

Announcing Deno Queues

Denoの公式ブログでDeno KVのキュー機能(Deno Queues)に関する紹介記事が公開されました。

Deno Queuesの特性や使用例、料金設定などに関して解説されています。

Molt

依存モジュールのバージョンをアップデートするためのDenoモジュール/CLIツール。

deno_graphの採用などにより、import宣言の検出などがDenoと同様に振る舞うようにすることなどが重視されているようです。