Deno v1.38

Deno v1.38がリリースされました。

以下に内容をまとめたため、よろしければそちらを参照いただければと思います。

deno_std v0.205.0

deno_std v0.205.0がリリースされました。

std/httpモジュールの整理

std/http/server.tsが非推奨化されました。今後はDeno.serve()やその周辺APIへの移行が推奨されます。

また、以下の各ファイルがリネームされています。

  • http/http_status.tsstd/http/status.ts
  • std/http/cookie_map.tsstd/http/unstable_cookie_map.ts
  • std/http/http_errors.tsstd/http/unstable_errors.ts
  • std/http/method.tsstd/http/unstable_method.ts
  • std/http/server_sent_event.tsstd/http/unstable_server_sent_event.ts

std/wasiの非推奨化

使用率が高くなかったため、std/wasiが非推奨化されました。

Deno v1.38の公式ブログではwasmer-jsへの移行が推奨されています。

非推奨化されたAPIの削除

  • std/dotenv: restrictEnvAccessToオプションが削除されました。
  • std/bytes/bytes_list.tsが削除されました。
  • std/csv/parse.ts: 以下のAPIが削除されました。
    • ERR_BARE_QUOTE
    • ERR_FIELD_COUNT
    • ERR_INVALID_DELIM
    • ERR_QUOTE
    • ParseError
    • ReadOptions

std/fs/walk.ts: canonicalizeオプションが追加

walk()canonicalizeオプションが追加されました。

このオプションはfollowSymlinksオプションがtrueのときのみ効果を持ちます。

このオプションにfalseが設定された場合、シンボリックリンク解決後のパスが正規化されなくなります (デフォルトはtrueのため、互換性には影響ありません)

std/fs/expand_glob.ts: パーミッションの取り扱いの改善

expandGlob()rootオプションまたは絶対パスが指定された際は、ファイルシステム全体への--allow-read権限を要求しないように挙動が改善されました。

denokv v0.1.0

denokv v0.1.0がリリースされています。

セルフホスト可能なSQLiteベースのKV Connectプロトコルサーバーの実装が追加されています。

Dockerコンテナの起動方法などについては、README.mdに詳しく記載されています。

vite-deno-plugin

node_modulesなしでViteを動作させられるようにするためのViteプラグインが公開されています。

リモートモジュールやImport Mapsのサポートなども提供されているようです。

unyt.land

unyt.landというCDNが公開されています。

deno.land/xやGitHubなどで公開されているTypeScriptモジュールをブラウザから直接利用できるようにすることなどを目的としているようです。


https://github.com/unyt-org/unyt.land

Deno Advent Calendar 2023

QiitaでDeno Advent Calendar 2023が公開されています。