Deno v2.1.7

Deno v2.1.7がリリースされています。

v2.1.6で発生していたWorkerに関する問題の修正

v2.1.6においてWorkerの使用時にDenoがパニックすることがあった問題が修正されています (#27741)

deno install -g --configに関する挙動の変更

deno install -g--configが指定された際に、指定された設定ファイルに含まれるimportMapが無視されるよう挙動が変更されています (#27744)

deno install -g--import-map--configが併用された際に、意図せぬ動作をすることの防止が目的のようです。

Node.js互換性の改善

node:crypto

Decipheraes-256-gcmまたはaes-128-gcmを使用している際に、finalメソッドにおいて認証タグのチェックが行われるように改善されています (#27733)

node:fs/promises

FileHandledatasync()sync()メソッドが追加されています (#27677)

node:http

ClientRequestが保持するsocketにおいてエラーが発生した際に、そのClientRequestオブジェクトでerrorイベントが発火されるよう改善されています (#27678)

node:tls

connect()ECONNRESETエラーが起きることのある問題が修正されています (#27707)

deno_stdのリリース

deno_stdのリリースが行われています (release-2025.01.22)

@std/async@1.0.10

@std/async@1.0.10がリリースされています。

@std/async/unstable-wait-forが追加

waitFor (@std/async/unstable-wait-for)という新しい実験的APIが追加されています。predicateが満たされるまで待機してくれます。

import { waitFor } from "jsr:@std/async@1.0.10/unstable-wait-for";

// ...

await waitFor(
  () => task.isFinished(), // predicate
  5_000, // timeout
);

@std/fs@1.0.10

@std/fs@1.0.10がリリースされています。

Node.js向けサポートの改善

@std/fsのNode.jsサポート向けに、以下のモジュールが追加されています:

  • @std/fs/unstable-symlink (symlink()symlinkSync()が提供されます)
  • @std/fs/unstable-chmod (chmod()chmodSync()が提供されます)
  • @std/fs/unstable-read-dir

@std/assert@1.0.11

@std/assert@1.0.11がリリースされています。

assertObjectMatchの改善

assertObjectMatchにおいて__proto__を持つオブジェクトが適切に比較されるよう改善されています。

@std/cbor@0.1.6

@std/cbor@0.1.6がリリースされています。

subarrayの取り扱いの改善

decodeCbor()subarray (TypedArray#subarray)が渡された際に適切にデコーディングが行われない問題が修正されています。

@std/cli@1.0.11

@std/cli@1.0.11がリリースされています。

@std/cli/unstable-prompt-select - 複数行の取り扱いの改善

promptSecret()において出力が複数行に渡った際やバックスペースによって改行が削除された際の制御が改善されています。

@std/io@0.225.1

@std/io@0.225.1がリリースされています。

readAllSync()の改善

readAllSync()で指定されたreaderからすべてのデータが読み込まれないことがある問題が修正されています。

wasmbuild v0.19.0

wasmbuild v0.19.0がリリースされています。

--inlineオプションが追加されています。WASMモジュールがサポートされていないバージョンのDenoやブラウザーなど向けのビルドを生成したい場合に指定することが想定されています。v0.18.0からデフォルトでDenoのWASMモジュールサポートの利用が前提とされたため、それに伴う変更のようです。

@preact/preset-vite v2.10.0

@preact/preset-vite v2.10.0がリリースされています。

Denoのサポートが行われているようです。