Deno v2.2.4
Deno v2.2.4がリリースされています。
OpenTelemetry
Context propagationのサポート
Context propagationがサポートされています (#28460)
OTEL_PROPAGATORS
環境変数にカンマ区切りでPropagatorを設定可能です (デフォルト値はtracecontext,baggage
)
現時点ではtracecontext
とbaggage
のみがサポートされているようです。
その他の改善
node:http
のrequest()
が計装されています (#28463)
また、fetch()
で発生したエラーが適切に取り扱われるよう改善されています (#28480)
deno check
- package.json
に基づいた型定義の解決に関する改善
package.json
に関する以下のサポートが追加されています:
deno install
プライベートなnpmパッケージに関する改善
ワークスペースのメンバーにプライベートなnpmパッケージが指定されている場合に、deno install
が失敗しないように改善されています (#28401)
file:
のサポート
package.json
のdependencies
においてfile:
形式での依存の指定がサポートされています (#28396)
deno lint
- プラグインシステムに関するバグの修正
プラグインシステムに関する以下のバグが修正されています:
!==
が!=
として解釈されていた問題が修正されています (#28403)({ a = b } = {}
のようなコードがDeno.lint.ObjectPattern
とDeno.lint.AssignmentPattern
の組み合わせで表現されるよう改善されています (#28402)
Node.js互換性の改善
CommonJSサポートの改善
CommonJSモジュールからESM形式のモジュールの再export
がサポートされています (#28379)
module.exports = require("./index.mjs");
また、deno compile
でrequire(esm)
が動いてなかった問題も修正されているようです。
node:http
STATUS_CODES
がNode.jsと同様の形式に修正されています (#28489)
その他
FORCE_COLOR
環境変数のサポート
FORCE_COLOR
環境変数がサポートされています (#28490)
標準出力がttyでない際も、出力に色をつけたい場合に指定することが想定されているようです。
TypeScript 7
TypeScriptの今後のリリースに関するロードマップが発表されています:
現在、TypeScriptコンパイラーのGoによるネイティブポートが着手されており、microsoft/typescript-goのリポジトリにて開発が進められているようです。
このネイティブポートバージョンは、TypeScript 7.0において正式にリリースされることが検討されているようです。
この発表を受けて、早速、DenoにおいてもPoCが進められているようです:
This is how Deno likely will integrate tsgo: Switch between existing tsc and new tsgo stacks with a compile-time flag. cgo interface to TypeScript Host, bound to Rust. Maybe we'll download and dlopen it on demand because it's an extra ~17mb.
— Ryan Dahl (@rough__sea) March 15, 2025
poc https://t.co/bqPw67G53T pic.twitter.com/FZyozuEZSU
以下のリポジトリにおいて検証が行われているようです:
GoatDB - Lightweight NoDB for Deno & React
GoatDB というリアルタイムデータベースがOSSとして公開されています:
Denoから利用するためのJSRパッケージ(@goatdb/goatdb)やReact hooksなどが提供されているようです。