OpenTelemetryサポートの安定化について
DenoのOpenTelemetryサポートを安定化するPRが作成されています:
今後は--unstable-otel
の指定は不要化され、OTEL_DENO
などの指定のみで利用できそうです。
このPRは2.4.0のマイルストーンに含まれており、Deno v2.4でのリリースが検討されているようです。
deno publish
でのnpmパッケージの公開について
deno publish
でnpmパッケージの公開をサポートするため、--npm
オプションを追加するPRが作成されています:
現状ではまだ実装途中の段階のようですが、今のところdeno run
コマンド経由でnpm (npm:npm@11.4.2
) を実行することでnpmパッケージを公開できるようにすることが想定されているようです (cli/tools/publish/npm.rs#L15)
このPRについては2.4.0のマイルストーンに含まれていないため、リリースは少し先になるかもしれません。
Freshにおけるesbuild_deno_loader
から@deno/esbuild-plugin
への移行について
Freshでは長らくesbuild_deno_loader
というesbuild
プラグインが使用されていました。Freshにおいてこのesbuild_deno_loader
から先週に紹介した@deno/esbuild-plugin
へ移行が行われています:
まだリリースは行われていないものの、この変更によって、Deno本体とFreshにおけるモジュール解決の振る舞いの互換性がより改善されそうです。
Hono v4.8.0
Hono v4.8.0がリリースされています。
hono/route
が追加
hono/route
(Route Helper)という新しいモジュールが追加されており、Context
オブジェクトを引数に渡すことでクライアントから要求されたパスなどの情報を取得することが可能です。
hono/ssg
- プラグインシステムが実装
hono/ssg
においてプラグインシステムが実装されています。
toSSG()
に追加されたplugins
オプションでプラグインを指定可能で、フックを実装することによってページの生成に関する振る舞いのカスタマイズなどができるようです。
各種ミドルウェアの改善
各種ミドルウェアで様々な改善が実施されています:
ミドルウェア | 変更内容 |
---|---|
hono/jwt | Authorization 以外のヘッダーがサポート (headerName オプション) |
hono/cors | allowMethods オプションで関数の指定がサポート |
hono/jsx/streaming | <StreamingContext> が追加 (<script> へのnonce 属性の設定がサポート) |
hono/jwk | allow_anon オプションが追加 (true を指定すると、有効なトークンが見つからない場合でも次のミドルウェアーが実行されます) |
hono/cache | cacheableStatusCodes オプションが追加, キャッシュ対象のステータスコードを指定できます (デフォルトは200 のみ) |
Hono#fire
の非推奨化
代わりにhono/service-worker
のfire()
への移行が推奨されています。
その他
Honoのコードサイズの削減や@hono/zod-validator
におけるZod v4のサポートが実施されているようです。
また、今回のリリースに合わせて以下のパッケージが公開されているようです: