Deno v2.5 向けの機能の追加について

Deno 2.5.0 向けのマイルストーンに関連して、新機能を実装するためのPRがいくつか作成されているため、紹介します。

Deno.testへのbefore*/after*フックのサポート

まだマージはされていませんが、Deno.test配下に Vitest や Jest ライクなbefore*/after*APIをサポートするPRが作成されています:

af75749のコミットの時点では、以下の4つのフックが実装されています:

  • Deno.test.beforeAll()
  • Deno.test.afterAll()
  • Deno.test.beforeEach()
  • Deno.test.afterEach()

Deno.ChildProcess.{stdout,stderr}へのResponseライクな問い合わせメソッドの追加

Deno.ChildProcessstdout及びstderrプロパティーにおいて、Responseライクに出力内容を取得するためのユーティティーメソッドを追加するPRが作成されています:

const command = new Deno.Command(Deno.execPath(), {
  args: ["json_reference"],
  stdout: "piped",
}).spawn();
const json = await command.stdout.json();

852714eのコミットの時点においては、以下の4つのメソッドが実装されています:

  • arrayBuffer
  • bytes
  • json
  • text

Fresh v2 関連のアップデート

@fresh/init@2.0.0

Fresh プロジェクト向けの初期化スクリプトである@fresh/initのv2がリリースされています (@fresh/init@2.0.0)

大きな変更として--viteが追加されています (feat(init): add --vite to bootstrap with vite #3270)。このオプションを指定することで@fresh/plugin-viteを使用したプロジェクトのセットアップが行えます。

@fresh/core2.0.0-beta.1

Fresh本体 (@fresh/core) については、まだ正式にv2がリリースされたわけではありませんが、直近でv2のbetaバージョンが公開されました。

Fresh の公式サイトが@fresh/plugin-viteへ移行

Fresh の公式サイトであるfresh.deno.dev@fresh/plugin-viteへ移行されました:

Vite ベースの Fresh プロジェクトを作成したい場合、参考になりそうです。

Deno Deploy EA アプリケーションを検出するための環境変数の追加

Deno Deploy EA に関する changelog が更新されています:

アプリケーションが Deno Deploy EA 上で動作しているかを判定するためのDENO_DEPLOY環境変数やDENO_DEPLOY_ORG_IDなどの Organization 情報を含む環境変数などが追加されているようです。以下のPRで各環境変数に関する詳細なドキュメントが追加されています: