サプライチェーン攻撃関連の対応について

--minimum-dependency-age

以前に紹介した--minimum-dependency-ageオプションを実装するPRがマージされています (#30752)

以前に紹介した時点からの差分として、ISO 8601 durationやRFC 3339形式での日付の指定がサポートされています。

# (1) ISO 8601 duration 形式で5時間を指定 (`--minimum-dependency-age=300`と等価)
$ deno install --minimum-dependency-age=PT5H npm:preact

# (2) 指定された日付以前にリリースされたバージョンをインストール
$ deno install --minimum-dependency-age=2025-10-19T21:00:00.000Z npm:preact

このオプションは unstable という扱いのようなので、次のv2.5.5あたりでリリースされる可能性がありそうです。

deno.jsonへのminimumDependencyAgeの追加

まだマージはされていませんが、deno.jsonminimumDependencyAgeというフィールドを追加するPRが作成されています。

b9ad4e6a9c630b46f18aa541140cfcdc14ae622e時点での実装によると、このフィールドに--minimum-dependency-ageと同様のフォーマットで期間を指定しておくことで、--minimum-dependency-ageと同様にインストールされるパッケージのバージョンを制御できるようです。

deno.jsonminimumDependencyAge--minimum-dependency-ageを同時に指定した場合、--minimum-dependency-ageの方が優先されるようです。--minimum-dependency-age=0を指定することで、minimumDependencyAgeを無効化できます。

Hono v4.10.0

Hono v4.10.0がリリースされています。

hono/client

Middlewareが返却したレスポンスの型定義をhono/clientが推論できるよう改善されています (#4393)

hono/request

hono/requestcloneRawRequest()が追加されています。HonoRequestが保持しているRequestオブジェクトに関して、bodyがすでに使用された場合とそうでない場合をそれぞれ考慮して、賢くRequestをクローンしてくれるようです (#4382)

hono/ssg

hono/ssgdefaultPluginが追加されています。これはユーザーがプラグインを指定しなかった際にデフォルトで適用され、ステータスとして200が返却されなかったページの生成をスキップしてくれるようです (#4394)

Hono CLI

Hono CLIが公開されています。

主にAIコーディングエージェント向けに使用されることが想定されたhono searchコマンドやHonoアプリケーションを最適化するためのhono optimizeコマンドなど、様々なコマンドが提供されているようです。