2021/01/03〜2022/01/09の最新情報

Deno v1.17.2 Deno v1.17.2がリリースされました。 バグ修正などが中心に行われています。 主な変更点: deno testとdeno fmtで拡張子が.mts, .cjs, 及び.ctsのファイルがサポートされました。 JSON modulesを使用するとdeno bundleが失敗する問題が修正されました。 ファイルの末尾に空行があると、全コードが実行されていたとしてもカバレッジが100%にならない問題が修正されました。 SubtleCrypto.exportKeyでAES/HMACキーをJWK形式でエクスポートする際にbase64ではなくbase64urlを使用するように修正されました。 SubtleCrypto.deriveKeyでAES-CTRがサポートされました。 FFI経由で関数を呼ぶ際に不正な形式のパラメータを渡すとプロセスがパニックする問題が修正されました。 以下のような名前付き関数を使用したテストケースでdeno lspのテスト用コードレンズが動かない問題が修正されました。 Deno.test(function name() {}); Deno.addSignalListener()でSIGSEGVなどのシグナルのハンドラを登録しようとした際に、プロセスがパニックする問題が修正されました。 https://github.com/denoland/deno/releases/tag/v1.17.2 deno_std v0.120.0 deno_std v0.120.0がリリースされました。 crypto Tigerハッシュがサポートされました。 uuid version()が実装されました。 node https.request()が実装されました。 process.execPathが実装されました。 vm.runInThisContext()が追加されました。 process.exit()を使うと'exit'イベントが2回発火する問題が修正されました。 fs.readdir()でディレクトリが存在しなかったときにエラーが正しく扱われない問題が修正されました。 child_process.spawnでenvオプションに数値やBoolean型の値を指定できるようになりました。 path/glob joinGlobs()のextendedオプションのデフォルト値がtrueに変更されました。 fs/expand_glob expandGlob()のextendedオプションのデフォルト値がtrueに変更されました。 testing/asserts assertEqualsで0と-0が不一致と判断される問題が修正されました。 https://github.com/denoland/deno_std/releases/tag/0.120.0 設定ファイル(deno.json)の自動読み込みについて 以下のPRでDenoに設定ファイルの自動読み込み機能が実装されています (まだマージはされていません)...

January 9, 2022

2021/12/27〜2022/01/02の最新情報

ShadowRealmサポートについて DenoでのShadowRealmのサポートに向けて、deno_coreクレートでレルムの作成をサポートすること提案されています。 その準備として、まずはdeno_coreクレートでリファクタリングなどを進めることが提案されています。 https://github.com/denoland/deno/issues/13239 現在の進捗については上記issueから確認できます。 https://github.com/denoland/deno/issues/13239 https://github.com/tc39/proposal-shadowrealm Je Xia氏とDivy Srivastava氏がDeno Land Inc.にジョイン Je Xia氏(esm.shやAleph.jsの作者)と Divy Srivastava氏(Elsaやautopilot-denoなどの作者)がDeno Land Inc.にジョインしたようです。 現在、Je Xia氏は様々なサーバレス環境で動作させるためにAleph.jsのリライトなどを実施されているようです。 https://twitter.com/jexia_/status/1473582071238987777 https://twitter.com/jexia_/status/1473131210776150017 https://twitter.com/undefined_void/status/1476975389603811328 https://twitter.com/jexia_/status/1473582071238987777 Diplo Rustで書かれたDenoのスクリプトランナー兼パッケージマネージャ diplo.tomlという設定ファイルでタスクの定義や依存関係の管理などを行うようです。 https://github.com/Tricked-dev/diplo deno_python DenoからPythonコードを実行するためのモジュール FFI(Deno.dlopen)を利用してPythonのC APIを実行することで実現されているようです。 https://github.com/denosaurs/deno_python

January 2, 2022

2021/12/20〜2021/12/26の最新情報

Deno v1.17.1 Deno v1.17.1がリリースされました。 以下の新機能が追加されています。 deno lspでのテストのデバッグ用コードレンズ deno replでのImport Assertionsのサポート https://github.com/denoland/deno/releases/tag/v1.17.1 deno_std v0.119.0 deno_std v0.119.0がリリースされました。 std/hash Tigerハッシュのサポートが追加されました。 std/cryptoへのTigerハッシュの追加は次のリリース以降になりそうです (#1749) std/uuid uuid/mod.tsでvalidate関数が実装されています。 与えられた文字列が正しい形式のUUIDであるかをチェックできます。 https://doc.deno.land/https://deno.land/std@0.119.0/uuid/mod.ts/~/validate std/node util.debuglog()が利用できるようになりました。 https://github.com/denoland/deno_std/releases/tag/0.119.0 Denoでネットワークインターフェースを取得するためのopが実装 下記issueにて提案されていたネットワークインターフェース(IPアドレス、MACアドレス)を取得するための機能が部分的に実装されました。 Get all the network interfaces in Deno 以下のPRではopのみが実装されており、JavaScript APIはまだ実装されていません。(今のところ、利用するためには--allow-envの指定が必要で、JavaScript APIの名前はDeno.networkInterfacesになりそうです。) feat(ext/net): add op_network_interfaces リリースされるバージョンはまだ未定ですが、早ければ次のv1.18で入る可能性がありそうです。 Get all the network interfaces in Deno feat(ext/net): add op_network_interfaces

December 26, 2021

2021/12/13〜2021/12/19の最新情報

Deno v1.17.0 Deno v1.17.0がリリースされました。 --no-check=remoteのサポート リモートモジュール(http:またはhttps:で始まるモジュール)の型チェックのみが無効化されます。 $ deno run --no-check=remote mod.ts Import assertionsのサポート Import assertionsが実装されました。 現在はJSON modulesのみがサポートされています。 import modules from "./modules.json" assert { type: "json" }; Object.keys(modules); Deno.testのシグネチャの向上 Deno v1.16.4までは下記の形式のみがサポートされていました。 Deno.test(name: string, fn: (t: Deno.TestContext) => void | Promise<void>): void Deno.test(t: Deno.TestDefinition): void v1.17で以下のオーバーロードが追加され、使い勝手が向上しました。 // オプションを第2引数、テスト関数を第3引数で指定 Deno.test("foo", { permissions: { read: false } }, () => { Deno.cwd(); }); // オプションを第1引数、テスト関数を第2引数で指定 Deno.test({ name: "bar", ignore: Deno....

December 19, 2021

2021/12/06〜2021/12/12の最新情報

Deno.spawnDenoを追加する提案 以下のissueでDeno.spawnDenoというAPIの追加が提案されています https://github.com/denoland/deno/issues/13041 背景として、まずdenoland/deno#11016でDeno.runとは異なる新しいサブプロセスAPIが提案されました。 このissueをベースに以下のようなAPIを追加するPRが作成されていますが、まだマージはされていないようです。 // 高レベルAPI const cmd = Deno.Command(executable, { args }); const status = await cmd.status(); // 低レベルAPI const cmd = Deno.Command(executable, { args }); const child = cmd.spawn({ stdin: "piped" }); const writer = child.writer.getWriter(); await writer.write(buffer); この変更は今のところv1.17のマイルストーンに入っているため、次のリリースに含まれる可能性がありそうです。 そして、今回提案されているDeno.spawnDenoは、Node.jsにおけるchild_process.forkに相当する機能のようで、上記のAPIをベースにサンドボックス化されたDenoのサブプロセスを起動する機能のようです。 起動する際にWorkerのdeno.permissionsと同様にパーミッションなどの指定をサポートすることが想定されています。 またこの提案に合わせて --no-permission-requestオプションの追加も提案されています。 このオプションが指定された際はDeno.permissions.requestを無効化し、Deno.spawnDeno経由で起動されたプロセスがパーミッションのエスカレーションをできないようにすることを目的としているようです。 https://github.com/denoland/deno/issues/13041 サブステップAPIの安定化について Deno v1.15で導入されたサブステップAPIの安定化が提案されています。 Deno v1.18での安定化が検討されているようです。 Deno.test("nested test case", async (t) => { const success = await t.step("step 1", async (t) => { const success = await t....

December 12, 2021

2021/11/29〜2021/12/05の最新情報

Deno v1.16.4 Deno v1.16.4がリリースされました。 このリリースはバグ修正がメインです。 変更点: SubtleCrypto.encryptで指定されたキーとアルゴリズムが一致しない場合、例外が投げられるようになりました deno testのOpサニタイザーの安定性が向上しました WebSocketStreamの作成後にAbortControllerで中断すると、AbortErrorではなくDeno.errors.BadResourceエラーが発生する問題が修正されました Worker#terminateを呼ぶと、プロセスがまれにパニックする問題が修正されました WorkerのメインモジュールでTop-Level Awaitが使われておりなおかつWorkerが作成後即座にterminateされると発生した模様 https://github.com/denoland/deno/releases/tag/v1.16.4 deno_std v0.117.0 deno_std v0.117.0がリリースされました。 httpモジュールでの新機能の追加やnodeモジュールのNode.jsとの互換性の向上が実施されています。 httpモジュール serveなどの関数でonErrorオプションがサポートされ、handlerで発生したエラーを補足できるようになりました const handler = (request: Request) => { throw new Error("Hello"); }; const servePromise = serve(handler, { addr: "localhost:3000", onError(_error) { return new Response("Internal Server Error", { status: 500 }); }, }); nodeモジュール readline: createInterface()が実装されました process: process.stdin.read()で読み込みが非同期に行われるようになりました buffer: Bufferでbase64エンコーディングがサポートされました....

December 5, 2021

2021/11/22〜2021/11/28の最新情報

Denoのこれまでとこれから JSConf JPでのkt3kさんのDenoに関する発表資料が公開されました。 Denoの概要や作られた背景、今後のロードマップなどについて解説されています。 Denoのこれまでとこれから Deno v1.16.3 Deno v1.16.3がリリースされました。 このリリースはバグ修正がメインです。 ランタイム Deno.watchFsで発火されるイベントに"other"という新しいイベントタイプがサポートされました。 (#12097) 設定ファイル(--config)に記載されたパスが、その設定ファイルからの相対パスによって解決されるようになりました (今まではカレントディレクトリに基づいて解決されていました) --reloadオプションが指定された際は、.tsbuildinfoファイルを読み込まないように修正されました Deno.readFileで/procディレクトリのファイルが読めない問題が修正されました。 すでに停止されたワーカーなどでコードを評価しようとすると、プロセスがパニックする問題が修正されました。 deno lsp initializationOptions.configで指定された設定ファイルのinclude/excludeの設定が考慮されるようになりました。例えば、lint.files.excludeで指定されたファイルはエディタ上で診断結果が表示されなくなります。 @deprecatedコメントを付けた関数などで適切に警告が表示されるようになりました。 設定ファイルやImport mapsが配置されているパスによっては、LSPによる再読込がうまく行われない問題が修正されました。 deno fmt Markdownファイルをフォーマットした際に、&nbsp;などの文字が削除される問題が修正されました。 deno compile 引数としてimportを含まない.jsファイルを指定した場合、ソースコードのバンドルがスキップされるようになりました。 Web Crypto API crypto.subtle.decryptでの復号に失敗した際に、プロセスがパニックする問題が修正されました https://github.com/denoland/deno/releases/tag/v1.16.3 deno_std v0.116.0 deno_std v0.116.0がリリースされました。 node os.hostname()が実装されました util.inspect()の互換性が向上しました httpパッケージで立てたサーバが不正な形式のリクエストを受信した際に、プロセスがパニックする問題が修正されました fmt printfで少数を表示する際に適切に丸めが行われない問題が修正されました https://github.com/denoland/deno_std/releases/tag/0.116.0 Drash v2.2.0 Drashのv2.2.0がリリースされました。 GraphQLやETag、レート制限などのサポートが追加されています。 https://github.com/drashland/drash/releases/tag/v2.2.0 NOVAS DenoでSvelteアプリケーションを開発するためのツール https://github.com/NOVASland/NOVAS

November 28, 2021

2021/11/15〜2021/11/21の最新情報

Slackの次世代開発プラットフォームについて Slackの次世代開発プラットフォームが発表されました。 CLIやSDKなどでDenoが採用されるようです。 https://deno.com/blog/slack https://api.slack.com/future Deno v1.16.2 Deno v1.16.2がリリースされました。 このリリースはバグ修正などがメインです。 deno testのsub-steps APIを使った際に、テストレポートに実行されたステップ数が表示されるようになりました。 deno test --docでコードブロックにCRLFが含まれていると、適切にタイプチェックが行われない問題が修正されました リモートモジュールのdynamic importに時間がかかる問題が改善されました。 https://github.com/denoland/deno/releases/tag/v1.16.2 deno_std v0.115.0 deno_std v0.115.0がリリースされました。 std/fsでの破壊的変更やstd/nodeのNode.jsとの互換性向上などが実施されています。 std/fs fs/mod.tsからcopy()やcopySync()がexportされなくなりました (これらのAPIは--unstableに依存するためです) std/node wasiパッケージが実装されました。 process 下記APIが追加されました process.config process.exitCode process.stdin.setRawMode process.hrtime.bigint process.nextTickのNode.jsとの互換性が向上しました fs 下記APIが追加されました fs.readSync fs.read fs.rm fs.rmSync http Node.jsとの互換性が向上しました。(Server#listen()の引数なしの形式のサポート、ServerResponse#end()で空のレスポンスのサポートなど) util util.isBuffer/util._extend/util.stripVTControlCharactersが追加されました util.isRegExpのNode.jsとの互換性が向上しました events EventEmitterがES6のクラス形式からES5形式の実装に変更されました。(これによりNode....

November 21, 2021

2021/11/08〜2021/11/14の最新情報

Deno v1.16.0 Deno v1.16.0がリリースされました。 React 17 JSX Transformのサポート React 17で導入された新しいJSX Transformのサポートが追加されました。 https://reactjs.org/blog/2020/09/22/introducing-the-new-jsx-transform.html https://devblogs.microsoft.com/typescript/announcing-typescript-4-1/#jsx-factories .jsxまたは.tsxファイル中で@jsxImportSourceを使うことで有効化されます。 /** @jsxImportSource https://esm.sh/preact@10.5.15 */ export function Hello(props) { return ( <div>Hello, {props.name}</div> ) } また、--configオプションで指定する設定ファイルで有効化することも可能です。 { "compilerOptions": { "jsx": "react-jsx", "jsxImportSource": "https://esm.sh/react@17.0.2" } } ※Denoの特性上、"jsx": "react-jsx"を指定した際は、jsxImportSourceの指定も必要です。 Deno API 新しいシグナルAPI Deno.addSignalListenerとDeno.removeSignalListenerが実装されました (unstable) const signalListener = () => { // ... }; Deno.addSignalListener("SIGTERM", signalListener); Deno.removeSignalListener("SIGTERM", signalListener); この変更に合わせて、既存のDeno.signalは削除されています。...

November 14, 2021

2021/11/01〜2021/11/07の最新情報

2021年のDeno Advent Calendarが公開 Qiitaで2021年のDeno Advent Calendarが公開されました。 https://qiita.com/advent-calendar/2021/deno deployctlがアーカイブ Deno Deployのコマンドラインツールであるdeployctlがアーカイブされました。 今後は代わりにDeno CLIを使って開発していくようアナウンスされています。 Deno Deploy Beta 3が来たぞ Freshのアップデート PreactベースのWebフレームワークであるFreshがアップデートされ、MiddlewareとCSPのサポートが追加されました。 Middlewareサポート Middlewareを利用する際は、pagesディレクトリ配下に下記のいずれかの名前のファイルを用意し、handler関数をexportする必要があります。 /_middleware.tsx /_middleware.ts /_middleware.jsx /_middleware.js export async function handler(req: Request, handle: () => Promise<Response>) { const start = Date.now(); const resp = await handle(); const end = Date.now(); console.log(`${req.method}${req.url}- ${end - start}ms`); return resp; } CSPサポート CSPサポートを有効化したいときは、対象ページでcspオプションにtrueを設定したconfigオブジェクトをexportします。 import type { PageConfig } from "....

November 7, 2021