2021/08/01〜2022/08/07の最新情報

Deno v1.24.2 Deno v1.24.2がリリースされました。 FFIに関する改善 Deno.UnsafePointerView#getArrayBufferがpointerが指すデータのコピーではなく、pointerが指すデータを直接返すように修正されています。 また、Deno.PointerValueが追加されています。 これに合わせて、ポインタを取り扱う各APIの戻り値などでもこの型が使用されるように修正されています。 その他には、戻り値が64ビット値の関数に対してもV8 Fast API Callsによる最適化が適用されるようになりました。 その他の変更点 プロパティにErrorオブジェクトが設定されたオブジェクトをthrowすると、プロセスがパニックする問題が修正されました。 deno vendor: dynamic importに失敗した際に、プロセスがパニックする問題が修正されました。 deno lsp: import節の入力補完において、レジストリ補完の最中のみ/がコミット文字として使用されるように修正されました。 https://github.com/denoland/deno/releases/tag/v1.24.2 deno_std v0.151.0 deno_std v0.151.0がリリースされました。 Node.jsの互換レイヤーに関するバグ修正や機能の追加が実施されています。 変更点: node/fs: fs.existsSync()が例外をthrowする可能性がある問題が修正されました。 node/fs: fs.watchFile()とfs.unwatchFile()が実装されました。 node/http(s): http.request()などでprotocolを省略した際に、デフォルトで適切なプロトコルが設定されるように修正されました。 https://github.com/denoland/deno_std/releases/tag/0.151.0 Deno Merch Deno公式のショップサイトが公開されました。 https://merch.deno.com/ ソースコードも公開されており、Fresh/Twind/SWR/GraphQL Storefront API (Shopify)をベースに実装されているようです。 https://github.com/denoland/merch Freshのロードマップ Freshのロードマップが公開されました。 Roadmap (#563) 直近では、以下の変更が予定されているようです。 プラグインシステムの実装 (現状、Twindプラグインの実装が進行しているようです) <Head>コンポーネントの非推奨化 (<head>タグによって直接メタ情報を埋め込めるようにする予定のようです) https://github.com/denoland/fresh/issues/563 PrismaのDenoサポートについて Prismaの以下のissueで、Denoのサポートについて議論されています。...

August 7, 2022

2021/07/25〜2022/07/31の最新情報

Deno v1.24.1 Deno v1.24.1がリリースされました。 このリリースはバグ修正がメインです。 "unhandledrejection"イベントに関する修正 "unhandledrejection"イベントのリスナに関する型定義が修正されています。 また、モジュールのトップレベルで同期的にエラーが発生した際にも"unhandledrejection"イベントが発火されるように修正されています。 Deno.Child.unref()に関する修正 Deno.Child.unref()を呼ぶと、Deno.Child.stdoutやDeno.Child.stderrもunrefされるように修正されています。 その他の変更点 型チェック時(--check)に、TypeScriptのjsxFactoryとjsxFragmentFactoryオプションが自動で設定される問題が修正されています。 https://github.com/denoland/deno/releases/tag/v1.24.1 deno_std v0.150.0 deno_std v0.150.0がリリースされました。 http/http_errors createHttpErrorでheadersオプションがサポートされています。 import { createHttpError } from "https://deno.land/std@0.150.0/http/http_errors.ts"; import { Status, STATUS_TEXT } from "https://deno.land/std@0.150.0/http/http_status.ts"; const error = createHttpError( Status.Unauthorized, STATUS_TEXT[Status.Unauthorized], { headers: { "WWW-Authenticate": "Basic" } } ); error.headers; // => `Headers { "www-authenticate": "Basic" }` io/writers StringWriterにデータを書き込む際に、引数のUint8Arrayがコピーされるようになりました。 引数に渡したUint8Arrayが別の箇所で変更されると、StringWriter#toStringが返却する文字列にも影響が出てしまう問題があったようです。 import { StringWriter } from "https://deno.land/std@0.150.0/io/writers.ts"; const encoder = new TextEncoder(); const w = new StringWriter(); const bytes = encoder....

July 31, 2022

2021/07/18〜2022/07/24の最新情報

Deno v1.24.0 Deno v1.24.0がリリースされました。 以下の記事に変更点をまとめたため、詳しくはそちらを参照いただければと思います。 Deno v1.24 deno_std v0.149.0 deno_std v0.149.0がリリースされました。 semverモジュールが追加 deno_stdにsemverモジュールが入りました。 import * as semver from "https://deno.land/std@0.149.0/semver/mod.ts"; semver.valid("v1.2.3"); // => 1.2.3 semver.gt("2.0.0", "1.2.4"); // => true semver.satisfies("1.4.2", ">=1.x"); // => true testing/asserts assertRejectsがthenableなオブジェクトをサポートしました。 const error = await assertRejects(() => ({ then() { throw new Error("foo"); }, })); console.assert(error.message === "foo"); node process.on("beforeExit")がサポートされました。 https://github.com/denoland/deno_std/releases/tag/0.149.0 Denoについてのアンケート Deno公式でアンケートが公開されています。 https://unf275cfh14.typeform.com/to/k3eQB4Q3 https://twitter.com/deno_land/status/1550209370301952000

July 24, 2022

2021/07/11〜2022/07/17の最新情報

Deno v1.23.4 Deno v1.23.4がリリースされました。 V8 Fast API Calls+JITコンパイルによるFFIの最適化 V8 Fast API Callsとtinyccを使用したJITコンパイルにより、FFI(Deno.dlopen)の最適化が行われています。 Deno.dlopenを呼んだ際に、下記の条件が満たされる外部関数へのバインディングに対して、自動でFast API Calls+JITコンパイルによる最適化が適用されます。 非Windows環境であること (Windowsではまだこれらの最適化がサポートされていません) パラメータ及び戻り値の型にスカラ型のみが含まれる場合 もしこれらの最適化を無効化したい場合は、callbackオプションにtrueを指定する必要があります。 const lib = Deno.dlopen( "some_lib.so", { some_func: { parameters: ["usize", "usize"], result: "usize", callback: true }, } ); 細かな詳細については、deno_ffiも参照ください。 perf(ext/ffi): leverage V8 Fast Calls #15125 fix(ext/ffi): trampoline for fast calls #15139 fix(ext/ffi): allow opting out of fast ffi calls #15131 その他の変更点 Request#json()などに続けてRequest....

July 17, 2022

2021/07/04〜2022/07/10の最新情報

Deno v1.23.3 Deno v1.23.3がリリースされました。 このリリースでは、deno testなどの引数にfile:形式でディレクトリを指定すると、エラーが発生する問題が修正されています。 # v1.23.2まではエラー $ deno test file:///home/foo/sample/tests また、Denoの内部で使用されているTypeScriptがv4.7.4へアップデートされています。 その他には、いくつかのパフォーマンスチューニングなどが実施されています。 https://github.com/denoland/deno/releases/tag/v1.23.3 deno_std v0.147.0 deno_std v0.147.0がリリースされました。 dotenv dotenvモジュールで、変数の展開がサポートされました。 例えば、以下のような内容で.envファイルが定義されていたとします。 HOST=localhost URL=http://${HOST}:${PORT:-3000} このファイルをdotenvモジュールで読み込むと、以下のように評価されます。 { HOST: "localhost", URL: "http://localhost:3000" } その他には、stringify()関数が追加されています。 import { stringify } from "https://deno.land/std@0.147.0/dotenv/mod.ts"; stringify({ PORT: "3000", HOST: "localhost", LOG_LEVEL: "debug" }); // PORT=3000 // HOST=localhost // LOG_LEVEL=debug http oak_commonsのHTTPエラーとコンテントネゴシエーション用のモジュールがdeno_std/httpに取り込まれました。 http/negotiation import { accepts } from "https://deno.land/std@0.147.0/http/negotiation.ts"; const req = new Request("https://github....

July 10, 2022

2021/06/27〜2022/07/03の最新情報

Deno v1.23.2 Deno v1.23.2がリリースされました。 スレッドセーフコールバックのサポート(FFI) 例えば、メインスレッドで登録したコールバック(Deno.UnsafeCallback)をWorkerスレッドから呼び出したり、その逆にWorkerスレッドで登録したコールバックをメインスレッドから呼び出すことができるようになりました。 また、Deno.UnsafeCallbackにrefとunrefメソッドが実装されており、refを呼ぶことでDenoプロセスの停止を防止することができます。(Deno.refTimerなどと同様の挙動) https://github.com/denoland/deno/pull/14942 その他の変更点 FFIで空のArrayBufferを渡すとプロセスパニックする問題が修正されています。 deno lspのdeno/cacheメソッド(vscode-denoだとDeno: Cache Dependenciesコマンド)で依存関係をキャッシュした際に、TypeScriptのランゲージサービスが自動で再起動されるようになりました。 Deno.bench()やDeno.test()を含むファイルをdeno runで実行すると、エラーが発生する問題が修正されています。 https://github.com/denoland/deno/releases/tag/v1.23.2 deno_std v0.146.0 deno_std v0.146.0がリリースされました。 collections: BSTreeとRBTreeのリネーム collectionsモジュールで提供されているBSTreeがBinarySearchTreeに、RBTreeがRedBlackTreeにリネームされています。 その他の変更点 testing/asserts: assertEqualsで同じ要素を持つSet同士を比較しているにも関わらず、例外が発生するケースがあったため、修正されています。 streams/delimiter: TextLineStreamで大きなチャンクを処理する際にMaximum call stack size exceededエラーが発生することがある問題が修正されました。 node/util: util.inspect()やutil.format()で6つを超える要素数の配列が正しくフォーマットされるように修正されています。 https://github.com/denoland/deno_std/releases/tag/0.146.0 JITコンパイラによるFFIの最適化 Deno本体へのJITコンパイラの導入により、FFIバインディングを最適化するPRが作成されています。 perf(ext/ffi): JIT compiler for FFI (#15006) 内部的には、tinyccが使用されているようです。 https://github.com/denoland/deno/pull/15006 Fresh v1 Fresh v1.0.0がリリースされました。 これに合わせて、Freshのリポジトリがdenoland organization配下に移動されています。 また、Deno公式でFreshの紹介記事が公開されています。 Fresh 1.0 https://github.com/denoland/fresh denoland/meet-me Deno公式で、Calendlyのクローンアプリが公開されています。...

July 3, 2022

2021/06/20〜2022/06/26の最新情報

Deno v1.23.1 Deno v1.23.1がリリースされました。 FFI関連の変更点 破壊的変更としてDeno.UnsafePointerが削除されました。 (正確にはDeno.UnsafePointer.ofのみ残されています) 今後、ポインタはbigintで表現されます。 その他には、unstable APIとしてDeno.UnsafeCallbackが追加されています。 JavaScriptの関数を関数ポインタとして受け渡すために利用できます。 deno fmtの改善 deno fmtコマンドがnode_modulesと.gitディレクトリを無視するようになりました。 また、JavaScriptファイルのパースに失敗した際に、deno fmt --checkがちゃんと失敗するように修正されています。 その他の変更点 fetchの呼び出し時に、デフォルトでAccept-Language: *ヘッダが設定されるように修正されました。 deno replコマンドで、直前の文字が空白のときにTabキーを押すと、タブ(\t)が挿入されるように修正されました。 deno runコマンドで.d.ctsや.d.mtsファイルを実行すると、プロセスがパニックする問題が修正されました。 https://github.com/denoland/deno/releases/tag/v1.23.1 deno_std v0.145.0 deno_std v0.145.0がリリースされました。 std/encoding/json/stream std/encoding/json/streamが追加されました。 このモジュールでは、下記4フォーマットでのストリーミングがサポートされています。 JSON Lines ndjson JSON Text Sequences Concatenated JSON JSONParseStreamは上記の上から3つのフォーマットをサポートしています。 import { JSONParseStream } from "https://deno.land/std@0.145.0/encoding/json/stream.ts"; import { readableStreamFromIterable } from "https://deno.land/std@0.145.0/streams/conversion.ts"; const readable = readableStreamFromIterable([ `{"name": "foo"}`, `{"a": 1, "b": true}`, ]) ....

June 26, 2022

2021/06/13〜2022/06/19の最新情報

Deno v1.23 Deno v1.23がリリースされました。 以下の記事に変更点をまとめたため、詳しくはこちらを参照いただければと思います。 Deno v1.23 deno_std v0.144.0 deno_std v0.144.0がリリースされました。 encoding/front_matter 新規モジュールとしてencoding/front_matterが追加されました。 import { extract } from "https://deno.land/std@0.144.0/encoding/front_matter.ts"; const { attrs, body } = extract<{ title: string, date: Date }>(`--- title: foobar date: 2022-06-12 --- Hello`); console.assert(attrs.title === "foobar"); console.assert(attrs.date instanceof Date); console.assert(body === "Hello"); collections collections/mod.tsをimportすると警告が表示されるようになりました。 必要に応じて、collections/deep_mergeやcollections/group_byなどの各ファイルを個別にimportすることが推奨されます。 node process.stdoutとprocess.stderrに下記メソッドが実装されています。 cursorTo moveCursor clearLine clearScreenDown https://github.com/denoland/deno_std/releases/tag/0.144.0 Freshのアップデート (CLIの削除) FreshからCLIが削除されています。 feat: remove fresh cli, do manifest generation in process (#223)...

June 19, 2022

2021/06/06〜2022/06/12の最新情報

Deno v1.22.3 Deno v1.22.3がリリースされました。 主な変更点: fetch APIの引数にURLオブジェクト渡す形式が非推奨ではなくなりました。(TypeScript公式の型定義でもサポートされたため) // Deno v1.22.3までは、下記の形式は非推奨でした const res = await fetch(new URL("https://example.com")); Import Mapファイルなどの.jsonや.jsonc形式のファイルが変更されたときに、deno lspが自動で変更を検知してくれるようになりました。 --watchオプションで、dynamic importされるファイルが監視されない問題が修正されました。 エラー以外の値がthrowされた際にコンソールへ出力される内容が改善されました。 https://github.com/denoland/deno/releases/tag/v1.22.3 deno_std v0.143.0 deno_std v0.143.0がリリースされました。 http/http_statusでの破壊的変更について STATUS_TEXTがMap<Status, string>からReadonly<Record<Status, String>>へ変更されています。(破壊的変更) その他にも、いくつかのヘルパー関数やタイプが追加されています。 import { isErrorStatus, STATUS_TEXT } from "https://deno.land/std@0.143.0/http/http_status.ts"; STATUS_TEXT[404]; // => "Not Found" isErrorStatus(404); // => true isErrorStatus(200); // => false flagsモジュールでnegatableオプションがサポート ここで指定されたフラグのみが、--no-プレフィックスの付与による否定がサポートされます。 import { parse } from "https://deno.land/std@0.143.0/flags/mod.ts"; parse(["deno", "fmt", "--no-config"], { string: ["config"], negatable: ["config"], }); // => { _: [ "deno", "fmt" ], config: false } parse(["deno", "fmt", "--no-config"], { string: ["config"], }); // => { _: [ "deno", "fmt" ], "no-config": true } dotenvモジュールでインラインコメントがサポート #に続けてコメントを記述できます。...

June 12, 2022

2021/05/30〜2022/06/05の最新情報

Deno v1.22.2 Deno v1.22.2がリリースされました。 主な変更点: Deno.getGid()が実装されました。(unstable) POSIX系プラットフォームではプロセスのグループIDが、Windowsではnullが返されます。 利用するには--allow-envの指定が必要です。 Error.captureStackTrace()の型定義が追加されました。 Crypto.getRandomValues()の型定義が改善されました。(BigInt64ArrayやBigUint64Arrayが受け取れず、Float32ArrayやFloat64Arrayが引数として受け取れてしまう問題が解消されています) https://github.com/denoland/deno/releases/tag/v1.22.2 deno_std v0.142.0 deno_std v0.142.0がリリースされました。 FNVのサポート (crypto) cryptoモジュールでFNVが実装されました。 import { crypto } from "https://deno.land/std@0.142.0/crypto/mod.ts"; // ... const digest = await crypto.subtle.digest("FNV32", input); media_typesモジュールの追加 deno_stdにmedia_typesモジュールが追加されました。 import { contentType } from "https://deno.land/std@0.142.0/media_types/mod.ts"; contentType(".js"); // => "application/javascript; charset=UTF-8" contentType("application/json"); // => "application/json; charset=UTF-8" このモジュールは、以前にもdeno_stdに存在するモジュールの一部でしたが、一度削除されています。 その後、メンテナンスはoakserver/media_typesのリポジトリに引き継がれていました。 このリリースで改めてmedia_typesモジュールが復帰したため、oakserver/media_typesのリポジトリはアーカイブされています。 TextLineStreamにallowCRオプションが追加 (streams/delimiter) このオプションにtrueを指定したときのみCRが取り扱われるように変更されています。 前回のリリースで、デフォルトでCRが取り扱われるように修正されましたが、デフォルトの挙動を変えてしまうのはまずいということで、このオプションが追加されました。 https://github.com/denoland/deno_std/releases/tag/0.142.0 oak_commonsパッケージの機能のdeno_stdへの移行 現在、oak_commonsパッケージで提供されていた機能の一部をdeno_stdへ移植するPRが作成されています。 例)...

June 5, 2022