2024/02/12〜2024/02/18の最新情報

Deno v1.40.5 Deno v1.40.5がリリースされています。 denort (deno compile向けの軽量バイナリ) deno compile向けの軽量バイナリであるdenortが再導入されています。これにより、deno compileによって生成される実行可能ファイルのサイズがかなり縮小されるようです。 feat: denort binary for deno compile #22205 GitHub Releaseに各プラットフォーム向けのdenortバイナリがアップロードされており、deno compileを実行する際にダウンロードされ、利用されます。 Remove denort optimization #10350 DENO_FUTURE環境変数の導入 DENO_FUTUREという環境変数が導入されています。この環境変数は、将来的なDenoのバージョンで実施予定の破壊的変更をテストしやすくするために導入されたようです。 今のところ、この環境変数を設定するとglobalThis.windowが削除されるようです。 $ DENO_FUTURE=1 deno repl --eval='console.log(globalThis.window)' undefined Add DENO_FUTURE env var for testing breaking changes (#22315) その他 deno lspでjsr:サポートの実装が進んでいるようです (#22382, #22418) CompressionStream/DecompressionStreamで処理を中断すると、リソースリークが発生する問題が修正されています (Aborting a CompressionStream/DecompressionStream leaks a resource #14212) deno.jsonから依存パッケージを削除すると、deno.lockが壊れてしまうことがある問題が修正されています deno_std v0.216.0 deno_std v0.216.0がリリースされています。...

February 18, 2024

2024/02/05〜2024/02/11の最新情報

Deno v1.40.4 Deno v1.40.4がリリースされています。 Deno.FsFile.lock(Sync)/unlock(Sync) Deno.FsFileにlock(Sync)とunlock(Sync)メソッドが追加されています。 挙動については既存のDeno.flockなどと同様です。 ARM64ビルド ARM64向けのビルドがサポートされています。 これに合わせてdeno-arm64も非推奨化されているようです。 https://github.com/denoland/deno/pull/22298 https://github.com/LukeChannings/deno-arm64/commit/d7419ea6472b89f56fc9f3ea5c9d370fbf7794c2 Symbol.metadata Symbol.metadataが追加されています。 CLI DENO_AUTH_TOKENS環境変数でIPアドレスの指定がサポートされています。 v1.40.3でdeno jupyterが動かなくなっていた問題が修正されています。(#22231) deno testコマンドで../がうまく認識されない問題が修正されています。 --allow-sysに指定できる値としてcpus(--allow-sys=cpus)がサポートされていいます。node:osのcpus()などの使用を許可できます。 deno_std v0.215.0 deno_std v0.215.0がリリースされています。 破壊的変更 std/log/levels.ts LogLevels.WARNINGが削除されています。(LogLevels.WARNへの移行が推奨されます) std/path std/path/glob.tsが削除されています。下記への移行が推奨されます。 std/path/is_glob.ts std/path/glob_to_regexp.ts std/path/join_globs.ts std/path/normalize_glob.ts また、std/path/separator.tsも削除されています。(std/path/constants.tsへの移行が推奨されます) std/semver 以下のファイルが削除されています。 削除対象 移行先 std/semver/test_comparator.ts std/semver/test_range.ts std/semver/try_parse_comparator.ts std/semver/try_parse_range.ts std/semver/range_format.ts std/semver/format_range.ts std/semver/sort.ts Array#sort + std/semver/compare.ts 非推奨化 (std/semver) 以下のAPIが非推奨化されています。...

February 11, 2024

2024/01/29〜2024/02/04の最新情報

dax v0.38.0 dax v0.38.0がリリースされています。 サブシェルやリダイレクト、パイプなどのサポートが追加されています。 import { $ } from "https://deno.land/x/dax@0.38.0/mod.ts"; // サブシェル await $`(export VAR=123; echo $VAR) && echo $VAR`; // リダイレクト { const request = $.request( "https://raw.githubusercontent.com/denoland/deno_std/0.214.0/version.ts", ) .showProgress(); await $`cat - < ${request}`; const path = $.path("test.txt"); await $`echo foobar > ${path}`; } // パイプ { await $`cat deno.json | jq .imports`; const imports = await $`cat deno....

February 4, 2024

2024/01/22〜2024/01/28の最新情報

Deno v1.40 Deno v1.40がリリースされました。 以下に内容をまとめたため、よろしければこちらを参照いただければと思います。 Deno v1.40 deno_stdでのワークスペースの導入について deno_stdでワークスペースやdeno publish、“fast check”などの導入に向けた準備が進んでいるようです。 chore: set up workspace publish from CI #4210 もし今後、パッケージの公開やワークスペースの利用などを検討されている際は、参考になるかもしれません。 std/kvについて deno_std/kvモジュールの開発が行われているようです。 feat: std/kv まだ入るかどうかは不明なのですが、今後、こちらからDeno KV関連のユーティリティが提供されていく可能性がありそうです。 Deno v1.40.1 Deno v1.40.1がリリースされています。 v1.40.0でdeno lspにおいてデフォルトでcompilerOptions.experimentalDecoratorsが無効化されていなかったため、改めて無効化されています。 Deno v1.40.2 Deno v1.40.2がリリースされています。 Deno.FsFileでinstanceofが動作しなくなっていた問題が修正されています。 また、v1.40.0で導入された非推奨API使用時の警告メッセージが簡略化されています。 もし、v1.40.0時点での詳細な警告メッセージへ戻したい場合は、DENO_VERBOSE_WARNINGSを設定する必要があります。 deno_std v0.213.0 deno_std v0.213.0がリリースされています。 破壊的変更 非推奨化されていたモジュールやAPIが削除されています。 std/http/cookie_map.tsが削除されています。 std/semver/format.ts: function format(semver: SemVer, style?: FormatStyle): string形式が削除されています。 std/semver/compare_build.tsが削除されています。 std/semver/rsort.tsが削除されています。(reverseSortへの移行が推奨されます) 非推奨化 std/path std/path/constants.tsが追加されています。 これに合わせてstd/path/separator.tsが非推奨化されました。このファイルで公開されていたSEPはSEPARATORに、SEP_PATTERNはSEPARATOR_PATTERNにリネームされており、それぞれconstants.tsからの読み込みが推奨されます。 std/semver std/semver/types.ts: SemVerRangeが非推奨化されています。代わりにRangeが追加されているため、そちらのへの移行が推奨されます。 std/semver/outside....

January 28, 2024

2024/01/08〜2024/01/14の最新情報

Deno v1.39.3 Deno v1.39.3がリリースされています。 Node.js互換性の改善 node:fs: cp/cpSync/promises.cpが実装されました。 deno.jsonなどでnodeModulesDir: falseが設定されている場合、package.jsonがある場合でもnpmパッケージを必要に応じてダウンロードするように挙動が変更されました。 deno compile deno compileコマンドが--unstable-kvなどの--unstable-*オプションに対応しました。 deno lsp Deno.testのテスト名にテンプレートリテラルが与えられているテストケースがTest code lensで検出されない問題が修正されています。 Web API SubtleCrypto#importKeyとSubtleCrypto#generateKeyでP-521がサポートされています。 また、EventSourceの型定義が追加されています。 Androidサポート Androidでのビルドがサポートされています。 https://github.com/denoland/deno/pull/19437 jsr: ⚠️jsr:は開発中の機能のため、基本的にまだ利用はできません。 deno_graphに導入された“fast check”という仕組みを利用して、jsr:からダウンロードされたモジュールの型チェックを高速化する仕組みが導入されているようです。対象パッケージのpublic APIとその型情報のみを含むグラフを構築することで、型チェックの高速化が図られているようです。 feat(unstable): fast subset type checking of JSR dependencies (denoland/deno#21873) deno_std v0.212.0 deno_std v0.212.0がリリースされました。 非推奨モジュール・APIの削除 std/signal 非推奨化されていたstd/signalモジュールが削除されました。 std/log std/log/levels.ts: LogLevelsの数値キーが削除されました。(getLevelByNameへの移行が推奨されています) ログレベルをnumber型で取り扱っていた箇所がLogLevel型で取り扱われるように修正されています。 std/semver 以下のAPIやファイルが削除されています。 削除対象 移行先 SemVerComparator Comparator canParse(version: SemVer): boolean canParse(version: string): boolean std/semver/cmp....

January 14, 2024

2024/01/01〜2024/01/07の最新情報

Deno v1.39.2 Deno v1.39.2がリリースされました。 Node.js互換性 BYONMとImport Mapsを併用できるようになりました。 また、import.meta.resolve()でnpm:URLがサポートされています。 import.meta.resolve("npm:express"); // => "npm:express" Node.jsの組み込みパッケージに関しても様々な改善が行われており、試せてはいないのですが、next buildが動作するようになったようです。 node:dgram: Socketのunref/refが実装 node:http: ClientRequest#setNoDelayが実装 node:crypto: aes-192-ecbとaes-256-ecbがサポート node:process: process.abort()が実装 node:os: os.machine()が実装 node:os: os.cpus()の互換性の向上 (今まではダミーの値が返されていました。) node:test: TestContext#testで2段階以上のネストがサポートされました。 deno lsp V8インスペクターへの接続がサポートされています。 vscode_deno v3.31.0で"deno.internalInspect"オプションが追加されており、これにtrueなどを設定すると有効化されるようです。 Debugger listening on ws://127.0.0.1:9222/ws/<id> Visit chrome://inspect to connect to the debugger. compilerOptions.jsxImportSourceで指定されたモジュールをdeno lspが自動でキャッシュするように挙動が改善されました。 Test code lensでDeno.test.only/Deno.test.ignoreを使用して定義されたテストケースが検出されるように改善されました。 deno check deno checkコマンドでdeno.jsonのexcludeの内容が反映されるように改善されました。 Deno KV DBがクローズされたらウォッチャー(Deno.Kv#watch)も自動で停止するように挙動が改善されています。 Object.groupBy 戻り値の型がRecord<Key, Item[]>からPartial<Record<Key, Item[]>>に変更されました。 deno_std v0.211.0 deno_std v0....

January 7, 2024

2023/12/18〜2023/12/24の最新情報

Deno v1.39.1 Deno v1.39.1がリリースされました。 Deno.serveのUnixドメインソケットサポートの安定化 Deno.serveのUnixドメインソケットサポートが--unstableなしで動作するようになりました。(Deno v1.39) deno coverage deno coverageの実行時にディレクトリの省略が任意に変更されました。(デフォルトとしてcoverage/が使われます) deno jupyter importされたモジュールでDeno.testを使っているとパニックする問題が修正されています。 Node.js互換性 Prismaなどが動かなくなってた問題が修正されているようです。(https://github.com/prisma/prisma/issues/2452#issuecomment-1866409306) また、node:cryptoで以下の対応が実施されています。 pseudoRandomBytes()が実装されています。 fork()から返却されたChildProcessに対してkillを呼ぶと、プロセスがハングする問題が修正されています。 deno_std v0.210.0 deno_std v0.210.0がリリースされました。 非推奨モジュール・APIの削除 std/crypto/to_hash_string.tsが削除されました。(encodeHexやencodeBase64への移行が推奨されます。) std/encoding: ascii85.ts/base32.ts/base58.ts/base64.ts/base64url.ts/hex.tsからencodeとdecodeが削除されました。 std/http/method.tsが削除されました。 非推奨化 std/semver parse()とcanParse()からSemVerを引数に取る形式が非推奨化されました。 rcompare.tsが非推奨化されています。 isSemVerComparatorがisComparatorへリネームされています。(isSemVerComparatorは非推奨化されています) SemVerComparatorがComparatorへリネームされています。(SemVerComparatorは非推奨化されています) std/encoding/base32.ts byteLength()が非推奨化されています。 cli/spinner.tsが実装 CLI向けにスピナーを表示できます。 import { Spinner } from "https://deno.land/std@0.210.0/cli/spinner.ts"; const spinner = new Spinner({ message: "Loading..." }); spinner.start(); try { await doSomething(); } finally { spinner.stop(); } std/logでJSONL形式でのロギングがサポート handlersのセットアップ時に、formatterにjsonFormatterを指定すると有効化されます。...

December 24, 2023

2023/12/11〜2023/12/17の最新情報

Deno v1.39 Deno v1.39がリリースされました。 以下に内容をまとめたため、よろしければそちらを参照いただければと思います。 Deno v1.39 deno_std v0.209.0 deno_std v0.209.0がリリースされました。 非推奨モジュール・APIの削除 以下の非推奨化されていたモジュールやAPIが削除されています。 std/fs/eol.ts: EOLがenumから文字列("\n" | "\r\n")に変更されています。 std/async/deferred.tsが削除されています。(Deno v1.38からPromise.withResolversがサポートされたため) std/bytes/concat.ts: スプレッド形式のシグネチャ(concat(...buf: (Uint8Array | Uint8Array[])[]): Uint8Array)が削除されました。 std/collections: binary_heap.tsなどのデータ構造に関わるファイルが削除されています。 deno_std v0.207.0でstd/data_structuresが追加されていて、今回削除されたデータ構造はそちらから利用できます。 std/datetime/to_imf.tsが削除されました。(Date#toUTCString()の使用が推奨されます。) std/http/server_sent_event.tsが削除されました。(std/http/server_sent_event_stream.tsの使用が推奨されます。) 既存モジュール・APIの非推奨化 std/types.d.tsが非推奨化されました。 今後はWeb Streams APIの使用が推奨されます。 また、std/io/types.d.tsが追加されており、こちらはdeno_std v1までは維持されるようなので、もしstd/types.d.tsを利用したいケースではこちらの利用が推奨されます。 std/log: LogLevelsがenumから通常のオブジェクトへ変更されています。(これに伴い、一部フィールドが非推奨化されています。) これに合わせてLogLevel型が追加されており、v0.211.0でログレベルをnumber型として扱っていた箇所がLogLevelに変更される予定のようです。 std/front_matter: Formatが非推奨化されています。 std/webgpuが追加 Deno v1.39でのWebGPU APIの再導入に伴い、deno_stdにstd/webgpuモジュールが追加されています。 WebGPU APIに関連するユーティリティが提供されているようです。 std/netが追加 新規モジュールとしてstd/netが追加されています。 現在はgetAvailablePort()というシステムの空きポートを返してくれる機能のみが提供されています。 std/iniが追加 新規モジュールとしてstd/iniが追加されています。 INIファイルの解析やJavaScriptオブジェクトからの生成がサポートされています。...

December 17, 2023

2023/11/20〜2023/11/26の最新情報

Deno v1.38.3 Deno v1.38.3がリリースされました。 deno publishコマンドについて ⚠️パッケージレジストリが公開されていないため、この機能はまだ利用できません。また、この機能には、今後、大きな変更が入る可能性があります。 Denoの新しいパッケージレジストリへパッケージを公開するためのコマンドが実装されているようです。(helpメッセージにはこのコマンドは表示されず、まだ使用は推奨されません) feat(unstable): tar up directory with deno.json #21228 現時点では、公開したいパッケージが含まれるディレクトリを指定して利用することが想定されているようです。 $ deno publish path/to/package_directory 引数で指定したディレクトリには、以下の項目を設定したdeno.jsonを置いておく必要があります。 項目 説明 version パッケージのバージョン name パッケージ名(@<scope_name>/<package_name>のフォーマット) また、もし指定されたディレクトリでワークスペースが有効化されている場合、ワークスペース内の各パッケージがまとめて公開されるようです。 パッケージが公開される際は、Import Mapsの内容を元に各ファイルのspecifierを解決した後、tarballが作成され、DENO_REGISTRY_URLへアップロードされるようです。 認証については、--tokenオプションでpublish用のAPIトークンを指定できます。もし--tokenオプションが指定されなかった場合は、以下のように認証が行われるようです。 GitHub Actionsで実行されていれば、OIDCを使用する。 そうでなければ、インタラクティブに認証をする。 その他の改善 node:stream: Writableで意図した通りにデータが書き込まれないことがある問題が修正されています。 @jsxプラグマとshebangを併用するとパニックする問題が修正されています。 deno repl/deno jupyterでPromise was collectedエラーが起きることのある問題が修正されています。 NO_COLOR環境変数に空文字列が設定されている際は、Deno.noColorにtrueが設定されないように修正されています。 deno_std v0.208.0 deno_std v0.208.0がリリースされています。 既存モジュールの非推奨化 以下のモジュールが非推奨化されました。 std/collections/group_by.ts: 今後はObject....

November 26, 2023

2023/11/13〜2023/11/19の最新情報

ワークスペースのサポートについて DenoにワークスペースをサポートするPRがマージされています。Deno v1.39でリリースされる可能性があるかもしれません。 feat(unstable): Workspaces support #20410 これはdeno.jsonで定義された各ワークスペースごとに独自のImport Mapsを持たせることができる機能のようです。 利用方法 ⚠️この機能は今後使用方法が大きく変わる可能性があります。 以下の構成のプロジェクトがあったとします。 . ├── deno.json ├── main.ts ├── ws-a │ ├── deno.json │ └── mod.ts └── ws-b ├── deno.json └── mod.ts ワークスペースを利用する際は、ルートディレクトリのdeno.jsonでワークスペースとして扱うディレクトリを指定します。 { "workspaces": ["ws-a", "ws-b"], "imports": { "$std/": "https://deno.land/std@0.206.0" } } これにより、ws-aとws-bという2つのワークスペースが認識されます。 ws-a/deno.jsonは以下のように定義します。ここではルートディレクトリとは異なるバージョンのdeno_stdを読み込むよう指定しています。 { "name": "ws-a", "version": "0.0.1", "imports": { "$std/": "https://deno.land/std@0.207.0/" } } ws-a/mod.tsは以下のように書かれていたとします。 export { VERSION } from "$std/version....

November 19, 2023